トップアスリート発掘・育成事業 第16期生育成プログラムが始まりました!

2025年6月3日

令和7年3月26日に認定されたトップアスリート発掘・育成事業の第16期生21名に対する「育成プログラム」が始まりました。

育成プログラムは、自ら選択した競技(ローイング、ボクシング、レスリング、ウエイトリフティング、自転車、カヌー、アーチェリー)に必要な技術だけでなく、人格的に優れたトップアスリートになるための知識や能力、技術を身に付けることを目的として実施するもので、スポーツ科学だけでなく、アスリートが知っておくべき栄養学に至るまで、様々なプログラムが用意されています。

このたび、令和7年4月12日にプログラムの開講式等が実施されましたので、活動の様子をご紹介します。

「スポーツ教育プログラム(1)『世界をめざす』」

講師 修了生 田宮 翼さん(第7期・ウエイトリフティング)、荒川 くるみさん(第14期・ローイング)、桐田 恵菜さん(第14期・自転車)
  日本大学 髙橋 正則 教授

この「スポーツ教育プログラム」は、トップアスリートを目指すために必要となる自己教育力(自ら考え、競技力を向上させる力)を育むためのカリキュラムで、「コミュニケーションスキル」、「自己分析」、「メンタルトレーニング」、「スポーツ栄養学」等について1年を通じて受講するものです。

この講義では当事業を修了した先輩たちから、プログラムの経験を生かしたアドバイス、競技への想い、第16期生に対する熱いメッセージを語っていただきました。質疑応答の時間には、プログラムへの心構え、進路の決め方、それぞれの競技について熱心に質問していました。講師や先輩たちとの対話を通じて、アスリートとしての競技への向き合い方を考えているようでした。

修了生の話を聞く第16期生

修了生の話を聞く第16期生

修了生に質問している様子

修了生に質問している様子

また、同じ第16期生として絆を深めるために交流プログラムも行いました。30枚のA4の紙を班ごとになるべく高く積み上げるペーパータワー作り競争です。積み上げている最中は日本語禁止というルールのため、目やジェスチャーでのコミュニケーションをたくさんとっていました。他の班のペーパータワーを見てヒントを得たり、さらに高く積み上げたりと、わいわいとした雰囲気で楽しみながらも時には真剣な姿勢で取り組んでいました。

ペーパータワーを作成している様子

ペーパータワーを作成している様子

完成したペーパータワー

完成したペーパータワー

「スポーツ教育プログラム(2)『トレーニングの理論』」

講師 東京都アスレティックトレーナー連絡協議会 石郷岡 旭さん

引き続き、年間を通じて計画的にトレーニングを実施する心得について、アスレティックトレーナーの先生から話がありました。

  • トレーニングを行う目的は、パフォーマンスの向上と怪我の予防です。 幼少期から競技を行っている人を追い越すためには、自分の身体や競技の特性を踏まえたトレーニングをし、強みを生かすことや、練習量を減らさないよう、怪我をしないことが大切とのお話でした。
  • 計画的なトレーニングとは「日々の練習を記録し、その記録をもとにトレーニング内容を考えて行うこと」です 記録をすることで自分の体について理解を深め、次にトレーニングを行うときには1回、1セットでも多く行うことが成長に繋がるとのことでした。
  • 毎日トレーニングをする場合は負荷をかける部位を変更し、筋肉の超回復(破壊と再生)をすることが重要です 筋肉の成長を促し競技で良い結果を出すためには、栄養・休息を充分にとり、自己管理のできる選手になることが大切とのことでした。
自分の競技の特性について話し合う様子

自分の競技の特性について話し合う様子

自分の競技の特性について発表する様子

自分の競技の特性について発表する様子

「トレーニングプログラム」

講師 東京都アスレティックトレーナー連絡協議会

「トレーニングの理論」について学んだ後、トレーニングプログラムが実施され、筋力や柔軟性の測定、ストレッチの指導などが行われました。 選手たちは、プログラムが始まる前から自主的にストレッチをして怪我の予防に努め、測定では互いに声を掛け合い、切磋琢磨していました。現状の柔軟性や筋力を数値で把握することで、自分の体の特性について理解が深まり、今後自分がどんなトレーニングをしていかなければならないのかを実感しているようでした。

アスレティックトレーナーの話を聞く様子

アスレティックトレーナーの話を聞く様子

体幹持久力(フロント)

体幹持久力(フロント)

腕立て伏せ

腕立て伏せ

柔軟性の測定

柔軟性の測定

選手たちは、今回のプログラムを通じて、同じ志を持つ新たな仲間と高め合い、成長していく必要があることを学ぶと同時に、自己管理の大切さを認識したようでした。これから12月まで実施されるトレーニングプログラムを経て、どのように成長していくのか楽しみです。