「障害者のスポーツに関する意識調査」の結果について

2024年3月29日

東京都では、都内に居住する7歳以上の障害のある方のスポーツに関する意識を調査し、「『未来の東京』戦略」(令和3(2021)年3月策定)に達成指標として掲げる「障害のある都民(18歳以上)の週に1日以上のスポーツ実施率(2030年までに50%)」の達成状況等を把握することを目的として、「障害者のスポーツに関する意識調査」を実施しました。この度、下記のとおり、調査結果をとりまとめましたので、お知らせします。

本調査結果を参考として、障害特性やスポーツへの取組状況等に応じた施策を多面的に展開し、パラスポーツの振興に取り組んでまいります。

1 調査の概要

(1) 調査方法

無記名式のインターネット調査(手帳保持者の割合等により障害種別毎に回収目標数を設定)

(2) 調査対象

インターネット市場でモニター登録している方のうち、以下に該当する方

・都内に居住する障害者(7歳以上)
※回答者は本人あるいは同居する家族

(3) 調査期間/回収数

令和5(2023)年9月4日~同月21日/3,226人

2 調査結果の主なポイント

週に1日以上スポーツや運動を実施した人(18歳以上)は46.3%(前年調査より11.1ポイント増加)、
スポーツや運動を実施していない人(18歳以上)は37.0%(前年調査より7.4ポイント減少)

■この1年間のスポーツ・運動の実施頻度(18歳以上)
「週に1日以上実施」46.3%、「週に1日未満実施」12.5%、
「実施しているが頻度不明」4.2%、「実施していない」37.0%

■この1年間のスポーツ・運動の実施頻度(7~17歳)
「週に1日以上実施」55.4%、「週に1日未満実施」13.3%、
「実施しているが頻度不明」6.1%、「実施していない」25.2%

【「障害種別」等で集計した、週に1日以上のスポーツ・運動の実施者】

障害種別(7~17歳を含む全体)

①内部障害 52.0%
②視覚障害 51.1%
③聴覚・平衡機能障害 50.6%
④精神障害 49.6%
⑤肢体不自由 45.2%
⑥知的障害 44.5%
⑦音声・言語・そしゃく機能障害 41.0%

障害発生時の年齢別(7~17歳を含む全体)

①出生時 48.5%
②中途障害 47.4%

就業状況別(18歳以上)

①仕事をしている 53.7%
②福祉的就労をしている 41.2%
③仕事をしていない 40.4%
※参考
  • 全国の障害者(20歳以上)のスポーツ実施率 32.5%
    全国の障害者(7~19歳)のスポーツ実施率 34.4%
    ▸令和6(2024)年3月 スポーツ庁調査
    ▸無記名式のインターネット調査、全国の7歳以上の障害児・者6,510人から回答
  • 都民全体(18歳以上)のスポーツ実施率 66.3%
    ▸令和6(2024)年3月 東京都生活文化スポーツ局
    ▸郵送法(インターネット回答併用)、18歳以上の都民1,524人から回答

(以下前年調査との比較のため、18歳以上の数値を記載)

身近な場所において、健康・体力づくり等を目的に運動を実施した人が増加

■実施場所(上位5位まで)(18歳以上のスポーツ実施者1,712人の回答)
①「道路や遊歩道」57.0%(前年調査より11.9ポイント増加)
②「自宅」41.1%(前年調査より0.1ポイント減少)
③「広場や公園」29.1%(前年調査より2.2ポイント増加)
④「民間のスポーツ施設」13.2%(前年調査より0.8ポイント減少)
⑤「公共のスポーツ施設(障害者専用施設以外)」10.0%(前年調査より0.3ポイント減少)

■スポーツ・運動を実施する理由(上位5位まで)(18歳以上のスポーツ実施者1,712人の回答)
①「健康・体力づくりのため」72.8%(前年調査より7.6ポイント増加)
②「運動不足解消のため」53.9%(前年調査より8.1ポイント増加)
③「楽しみや気晴らしのため」40.1%(前年調査より7.2ポイント増加)
④「リハビリテーションや医療・治療のため」17.9%(前年調査より1.8ポイント増加)
⑤「美容や肥満解消(ダイエット)のため」11.4%(前年調査より3.1ポイント増加)

■実施種目(上位5位まで)(18歳以上のスポーツ実施者1,712人の回答)
①「ウォーキング、散歩」80.5%(前年調査より4.5ポイント増加)
②「体操」24.4%(前年調査より1.8ポイント減少)
③「室内運動器具を用いる運動」13.8%(前年調査より1.0ポイント減少)
④「水泳・遊泳」9.1%(前年調査より1.4ポイント増加)
⑤「陸上競技」5.4%(前年調査より1.4ポイント減少)

■一緒に実施する人(上位5位まで)(18歳以上のスポーツ実施者1,712人の回答)
①「一人」62.2%(前年調査より10.9ポイント増加)
②「家族」32.5%(前年調査より1.5ポイント増加)
③「福祉施設の職員・仲間」8.1%(前年調査より1.4ポイント減少)
④「その他の友人・知人」6.5%(前年調査より0.9ポイント増加)
⑤「スポーツ教室の指導者・仲間」5.0%(前年調査より2.6ポイント減少)

■スポーツ・運動を実施しない理由(上位5位まで)(18歳以上のスポーツ非実施者1,007人の回答)
①「活動したいと思わない」58.9%(前年調査より13.8ポイント減少)
②「医師に止められており、身体的にできない」12.1%
③「金銭的な余裕がない」10.4%
④「時間がない」7.7%(前年調査より3.4ポイント増加)
⑤「介助者がいない」7.6%

※「医師に止められており、身体的にできない」「金銭的な余裕がない」「介助者がいない」は今回調査から追加

スポーツや運動に関心がない人が全体の約3分の1(33.8%)(前年調査より13.3ポイント減少)

■現在のスポーツ・運動への取組(18歳以上2,719人の回答)
①「スポーツや運動に関心はない」33.8%(前年調査より13.3ポイント減少)
②「スポーツや運動を行っており、満足している」24.7%(前年調査より5.9ポイント増加)
③「スポーツや運動を行いたいと思うができない」23.9%(前年調査より4.2ポイント増加)
④「スポーツや運動を行っているが、もっと行いたい」17.6%(前年調査より3.2ポイント増加)

(以下新規設問のため、7~17歳を含む全体の数値を記載)

スポーツや運動を行う際に必要と考える支援は様々

■スポーツを継続的に実施するために必要と考える支援(上位5位まで)(スポーツ実施者2,091人の回答)
※「スポーツ実施者」は過去1年間に1日以上スポーツや運動を実施した人(以下、同じ)
①「障害にあわせた教室やプログラム」22.1%
②「交通機関(電車やバス)やまちのバリアフリー化」17.9%
③「会場までの送迎」17.2%
④「適切な指導者やコーチ、トレーナー」17.0%
⑤「スタジアム、体育館などの建物や設備のバリアフリー化」16.5%

■新たに別のスポーツを始めるために必要な支援(上位5位まで)(スポーツ実施者2,091人の回答)
①「障害にあわせた教室やプログラム」16.3%
②「会場までの送迎」15.4%
③「適切な指導者やコーチ、トレーナー」14.5%
④「スタジアム、体育館などの建物や設備のバリアフリー化」11.7%
⑤「施設の利用料減免」11.7%

■スポーツや運動を始めるきっかけとして必要な支援(上位5位まで)(スポーツ非実施者1,135人の回答)
※「スポーツ非実施者」は過去1年間に全くスポーツや運動を実施しなかった人(以下、同じ)
①「障害にあわせた教室やプログラム」9.9%
②「会場までの送迎」8.4%
③「適切な指導者やコーチ、トレーナー」7.7%
④「健康や体調を管理する医療的なサポート」5.7%
⑤「一緒に行う仲間(自分と同じ障害のある人)」5.7%

家庭用ゲーム機を使って行うスポーツ・フィットネス等の未経験者のうち約3割がやりたいと回答

■実際に体を動かして行う、スポーツやフィットネスのゲームの経験及び興味関心

〇経験の有無(3,226人の回答)
・「やったことがある」16.0%
・「やったことはない」84.0%

〇興味関心の有無(上記「やったことはない」2,711人の回答)
・「やりたい」29.5%
・「やりたいと思わない」70.5%

■指先など体の一部を動かして障害の状態に応じた入力装置を操作して行うゲームの経験及び興味関心

〇経験の有無(3,226人の回答)
・「やったことがある」8.0%
・「やったことはない」92.0%

〇興味関心の有無(上記「やったことはない」2,969人の回答)
・「やりたい」28.3%
・「やりたいと思わない」71.7%

令和5年度意識調査報告書

問合せ先

東京都 生活文化スポーツ局
スポーツ総合推進部 パラスポーツ課
電話 03-5320-6286