受付は、利用者が最初に入ってくる場所です。受付での対応がスムーズにいくと、その後も利用しやすくなりますので、初期対応が大事です。
困っている人がいたら、まずは声をかけてください。声をかけたときに、障害者であれば、どのような障害があるか、何で困っているかを確認できると、その後の対応がしやすくなります。
視覚障害者や肢体不自由者で杖を使用している場合、書類を記入する際などに杖を立てかけておく必要があります。
受付テーブルに、杖掛けや杖置きを用意しておくと便利です。専用のものではなく、傘立てのような備品でも代用可能です。
●【埼玉県障害者交流センター】
受付テーブルに杖掛けを設置しています。また、視覚的にわかりやすいように、イラスト入りのシールを貼ってあります。
受付や更衣室など、靴の着脱を行う場所に靴べらを用意しておくと、屈まずに靴が履けて安全です。
聴覚障害者や知的障害者とは、筆談ボードを使ってコミュニケーションをとることがあります。
専用の筆談ボードがない場合は、ホワイトボードを使用してもよいでしょう。
●【福生市熊川地域体育館】
専用の筆談ボードがないので、小型のホワイトボードを使用しています。
体育館入口やプール入口など、施設内には、自動ドアがない箇所も多数あります。一方で、肢体不自由者の中には、ドアの開閉が困難な人もいます。
●【武蔵野市総合体育館】
プールの入り口が自動ドアではないため、車いすの人などが入る際には、スタッフがドアの開閉を手伝うようにしています。
車いすや義足、補装具など着脱が難しいものに関しては、タイヤや靴底などを清掃すれば土足扱いせず、そのまま利用を認めている施設が多くあります。
入口にバケツや雑巾、椅子などを設置してタイヤや下肢装具の清拭を促しましょう。
●【埼玉県障害者交流センター】
入口に椅子とバケツ、雑巾を用意しています。
受付カウンターが高い場合、車いす使用者は手が届かないこともあります。
●【町田市立陸上競技場】
受付カウンターが高いため、近くに低いテーブルを用意しています。大会などの際には、レーサー(競技用車いす)に乗り換えてから、テーブルを利用して書類を記入する利用者もいます。