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アイコン:緊急時の対応緊急時の対応

地震や火災など緊急時には、障害者は状況の把握が遅れたり、自力で避難できなかったりするので、事前にどのような対応が必要か確認しておきましょう。
 普段からどのような障害の人が施設を利用しているか、把握しておくことが大切です。その上で、緊急の際に障害に応じた対応を行えるよう準備しましょう。

イメージ図:初期対応

地震や火災などの緊急時における対応と配慮

アイコン:視覚障害者
視覚障害者の場合:
「どこが避難口かわからない」など
  • スタッフが周囲の状況を言葉で伝えた上で、誘導していきましょう。

アイコン:聴覚障害者
聴覚障害者の場合:
「緊急放送が聞こえない」
「放送などの情報がキャッチできない」など
  • 紙や筆談ボードに「地震です。避難してください」と書き、文字で情報を伝えてください。事前に、緊急時メッセージボードとして用意しておくと良いでしょう。
イメージ図:メッセージボード
非常時のアナウンスをあらかじめ印刷してファイルしておくと便利

アイコン:肢体不自由者(立位)アイコン:肢体不自由とスポーツ ~車いす使用者~
肢体不自由者の場合:
「階段を下りられない」「エレベーターが使えない」など
  • 避難用スロープがあれば、そちらへ誘導してください。スロープがない場合は、避難経路から車いすのまま持ち上げて移動するか、ご本人を背負い、車いすは別途たたんで運ぶなどして、館外へと避難しましょう。

アイコン:知的障害者・精神障害者アイコン:知的障害者・精神障害者
知的障害者・精神障害者の場合:
「緊急事態の状況やサイレンなどで動けなくなる」など
  • できるだけ安全な場所まで移動させて、落ち着くように促しましょう。避難が優先される場合には、スタッフが一緒について声をかけながら、安心できるようにしながら避難しましょう。


施設での工夫

緊急時の対応をポスターで周知

緊急時はスタッフだけでなく、周囲の人との協力が不可欠です。

●【鹿児島県障害者自立交流センター】
障害者に対する緊急時の対応についてのポスターを掲示し、周囲への理解促進を進めています。

イメージ図:緊急時の対応ポスターを貼り注意を喚起緊急時の対応ポスターを貼り注意を喚起(鹿児島県障害者自立交流センター)

避難訓練では障害者も想定して

定期的に行う避難訓練の際に、障害のある利用者も設定して、どのように避難誘導を行えば良いのか、日頃からシミュレーションしておきましょう。あらゆる状況を想定しておけば、万が一のときに慌てずに対応できます。

イメージ図:避難訓練では障害者も想定

屋外スロープの設置

非常階段だけではなく、避難用スロープを設置すれば車いす使用者でも避難できます。

イメージ図:屋外スロープ

点滅式非常灯の導入

聴覚障害者は、非常用サイレンを聞くことができません。点滅ランプのある非常灯を使用すると、聴覚障害者にも非常事態であることが伝達できます。

イメージ図:ロビーに非常点滅灯を設置
ロビーに非常点滅灯を設置

館内貸出用車いすの活用

施設の中にある車いすを、緊急時に活用できるようにしましょう。肢体不自由者(立位)の場合、移動が困難なこともあるので、車いすに乗って避難させることも考えましょう。