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アイコン:その他屋外施設その他屋外施設

陸上競技やテニス、野球など、屋外でのスポーツを楽しむ障害者も多くいます。屋外でスポー ツをする上での対応ポイントを記載します。

障害別対応のポイント


アイコン:視覚障害者
視覚障害者の場合:
「広い場所での周囲の状況説明と確認が大切です」
  • 広い屋外施設では、場所の感覚などのイメージがしにくくなりますので、動線や周囲の状況を事前に伝えておきましょう。
  • 場所がイメージできないような場合には、介助者と一緒の活動も必要です。
  • 地面や行先にものを置いていないかなど、足元の確認をしておく必要があります。
  • 他の利用者が増えるなど周囲の状況が変化した場合は、状況を説明するようにしましょう。
アイコン:視覚障害とスポーツ視覚障害とスポーツ

アイコン:聴覚障害者
聴覚障害者の場合:
「情報の共有、伝達は必ず行うようにしましょう」
  • スポーツの活動自体は、特に注意事項はありません。
  • アナウンスなどの音声情報を得られないことがあるので、必ず近くに行って、口話や筆談などで説明しましょう。
アイコン:聴覚障害とスポーツ聴覚障害とスポーツ

アイコン:肢体不自由者~立位~
アイコン:肢体不自由者~車いす使用者~
肢体不自由者の場合:
「安全と体調に気をつけて運動できるようにしましょう」
  • 車いすの動きやすさや、杖などの使用を考慮し、地面の状態や道幅などが適切であるかチェックしましょう。
  • 運動の内容については、目的に沿った内容の運動ができると良いでしょう。
  • 広い場所での活動になると、休憩できる場所に戻ることも大変になります。近場で、休憩や水分補給ができる準備をしておきましょう。
アイコン:肢体不自由とスポーツ ~立位~肢体不自由とスポーツ ~立位~
アイコン:肢体不自由とスポーツ ~車いす使用者~肢体不自由とスポーツ ~車いす使用者~

アイコン:知的障害者
知的障害者の場合:
「ルールを守って、運動ができるようにしましょう」
  • ルールを守り、周囲の安全を考えて運動できるように、案内や説明をしていきましょう。
  • 利用者本人の理解が難しい場合には、介助者との協力も重要です。
アイコン:知的障害とスポーツ知的障害とスポーツ

アイコン:内部障害者
内部障害者の場合:
「体調管理・運動方法を確認しましょう」
  • 医師の許可のもと、運動強度や時間などを調整しながら実施できているか確認しましょう。
  • 血圧や体調のチェックなどを、スタッフから声かけするなど、目配りをしましょう。
  • 休憩できる場所や水分補給の準備などを、スタッフから促すようにしましょう。
アイコン:内部障害とスポーツ内部障害とスポーツ

アイコン:精神障害者
精神障害者の場合:
「体調を管理し、丁寧な説明で不安を解消しましょう」
  • 運動量に気をつけながら、スタッフから声かけをして確認していきましょう。
  • コースや利用方法の説明などをゆっくりと丁寧に行い、わからなくなったときに、いつでも質問できるような環境を心がけてください。
アイコン:精神障害とスポーツ精神障害とスポーツ

視覚障害者がトラック内を周回できる「円周走」

 東京都障害者総合スポーツセンターには、「 円周走」という器具があります。中心部分が回るようになっており、そこに紐を付けて、その紐の長さを直径として器具の周りを回り、視覚障害者が一人でも走ったり、歩いたりすることができます。伴走者がいなくても一人で走ることができるので、多くの人が利用しています。

画像:円周走の器具
イメージ図:円周走
施設での工夫

車いす「レーサー」の特性について理解と周知を

陸上競技用の車いす「レーサー」は、スピードが出るためすぐには止まれないことから、他の利用者とぶつかるとケガにつながる恐れがあります。

●【町田市立陸上競技場】
 過去に、レーサーと一般利用の人がぶつかりそうになるという事例があったため、施設管理者が、一般利用者と障害者の間で意見交換を行う場を設定することで、双方の理解が進みました。現在では、レーサー利用中にはアナウンスを行うなどの対応を行っています。また、利用者に配布する「個人使用時のルール」に、車いす使用者に対する注意事項を記載し、周知を図っています。

●【葛飾区総合スポーツセンター陸上競技場】
 レーサーは一番内側のレーンを使うように限定し、安全確保に努めています。

画像:陸上競技用の車いす「レーサー」
陸上競技用の車いす「レーサー」
写真提供:㈱オーエックスエンジニアリング
画像:利用者に配布するプリント

利用者に配布するプリントに車いす利用に関する記載を行っている
(町田市立陸上競技場)

暑さ指数(WBGT)を掲示し、熱中症を予防

障害のために汗をかきにくい人や内臓機能が低下している人、高齢者などは、熱中症になる可能性が高くなります。屋外施設では、温度計や気温、また、暑さ指数( WBGT / Wet Bulb Globe Temperature)を掲示し、一定の数値を超えた場合は利用を制限するなどの措置をとってください。
 暑さ指数については、「環境省 熱中症予防サイト」で確認することができます。

●【埼玉県障害者交流センター】
 屋外施設の複数箇所で、WBGTの掲示板を用意しています。

画像:熱中症予防のお知らせ
画像:WBGT の掲示板

屋外施設の入口などでWBGTに関する掲示を行う
(埼玉県障害者交流センター)