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アイコン:プールプール

プールは、障害者の利用が最も多い施設の一つです。泳げない人は、水中ウォーキングやアクアエクササイズなどを楽しんでいます。

障害別対応のポイント


アイコン:視覚障害者
視覚障害者の場合:
「泳ぎ方の特徴を確認し、周囲への理解を進めましょう」
  • コースロープを触って泳ぐことで、まっすぐ泳げるようになります。
  • コースロープに指を引っかけてケガをしてしまうことがあります。ウレタン製などやわらかいコースロープにすることで、ケガを防ぐことができます。
  • 他の利用者との衝突を防ぐために、視覚障害者優先/専用レーンを設定したり、「視覚障害者遊泳中」のコーンを設置して、周囲の理解を促しましょう。同じコースで泳ぐ人に声かけをして、理解を図ることも大切です。
  • ターンで衝突しないよう注意が必要です。ターンの方法などを確認しておきましょう。
アイコン:視覚障害とスポーツ視覚障害とスポーツ

アイコン:聴覚障害者
聴覚障害者の場合:
「必要な情報を本人にしっかり伝えましょう」
  • プールのコース説明やルールは、事前に伝えておきましょう。
  • プール内で流れる放送や監視員の指示などを、利用者本人にしっかりと伝えるようにしましょう。
アイコン:聴覚障害とスポーツ聴覚障害とスポーツ

アイコン:肢体不自由者~立位~
アイコン:肢体不自由者~車いす使用者~
肢体不自由者の場合:
「転倒に注意して、安全に利用していただきましょう」
  • プールサイドに入るときは、プール用車いすを使用する、もしくは車いすのタイヤを清掃してもらいましょう。
  • 入退水時の介助が必要な場合もありますので、介助者と協力して行ってください。
  • 義足や杖をプールサイドまで使用することで、転倒を防げる場合もあります。
  • 水中でバランスを崩す人もいます。手すりのあるコースを利用するかどうか、利用者本人に確認しながら案内してください。
  • 手すりを利用する場合、一方通行のルールを守れない場合がありますので、周囲への理解を求めるために声かけなどで対応しましょう。
アイコン:肢体不自由とスポーツ ~立位~肢体不自由とスポーツ ~立位~
アイコン:肢体不自由とスポーツ ~車いす使用者~肢体不自由とスポーツ ~車いす使用者~

アイコン:知的障害者
知的障害者の場合:
「安全に楽しく利用してもらいましょう」
  • 楽しく利用してもらうために、利用者本人や介助者に、ルールや使用方法を伝えましょう。
  • パニックになったり、大きな声を出したりすることがありますが、まずはスタッフが声かけをして、利用者が落ち着くまで待ちましょう。静かな場所に移動して、安心できるようにするのも良いでしょう。
アイコン:知的障害とスポーツ知的障害とスポーツ

アイコン:内部障害者
内部障害者の場合:
「体調管理・運動方法を確認しましょう」
  • 水中に入ることで循環器への影響を受けることがあるので、利用する前に医師の許可を得ているかを確認しましょう。
  • 血圧や体調のチェックなどについてスタッフから声かけするなど、目配りをしましょう。
アイコン:内部障害とスポーツ内部障害とスポーツ

アイコン:精神障害者
精神障害者の場合:
「体調を管理し、丁寧な説明で不安を解消しましょう」
  • 水圧や運動量など、プールでは地上と違い変化が多い環境です。体調管理など、スタッフから声かけをして確認していきましょう。
  • コースの説明や利用方法など、ゆっくりと丁寧に行い、利用者がわからなくなったときに、いつでも質問できるような環境を心がけてください。
アイコン:精神障害とスポーツ精神障害とスポーツ

施設での工夫

周囲への注意を喚起

視覚障害者は周囲の状況を確認できないため、他の利用者による配慮が必要となります。視覚障害のある人が遊泳しているコースには、それを示すコーンを設置することで周知を行っています。
 埼玉県障害者交流センターでは、放送による告知も行っています。

【アナウンス内容】
「ご利用中の皆様にお知らせします。ただ今の時間、入口側から数えまして■番目のコースで、視覚に障害のある方が遊泳されています。一緒に遊泳される際、またはコースを横切る際は、前後左右ご確認の上、安全に配慮していただけるよう、ご協力をお願いします」
※アナウンスについては本人の了承を得てから行いましょう。

イメージ図:体育館入口のスロープ

コースロープをやわらかい素材に

視覚障害者はまっすぐに泳ぐことが難しいため、コースロープに手があたりケガをする場合があります。

●【埼玉県障害者交流センター】
障害者レーンとして使用する一番端のコースに、ウレタン製ロープを使用しています。

イメージ図:STT専用台の下にカバーを
障害者がよく使う一番端のコースロープはウレタン製のやわらかいもの
(埼玉県障害者交流センター)

衝突の際のケガを防止

視覚障害者は、ゴールやターンの際にプールサイドに衝突してケガをする恐れがあります。

●【名古屋市障害者スポーツセンター】
 特定レーンの両サイドにやわらかい素材の保護材を設置し、衝撃を緩和しています。

必要に応じて持ち込みの許可を

障害者がプールを利用する際、義足や杖だけでなく、様々な補助具を必要とする場合があります。本来、プール内には持ち込みが禁止されている物品でも、事前の申請があれば許可している施設もあります。

●【府中市生涯学習センター】
 プール場内への杖や車いすの持ち込みは不可ですが、障害者ロッカー内に用意した車いすを利用できます。杖を利用する人は、車いすを代用しています。また、障害のある子どもに対しては、申請をすれば一般の25mコースで浮き輪の使用を許可しています。

介助者に対する柔軟な対応を

障害者が施設を利用しやすくなるよう、介助者に対して柔軟な対応をしています。

●【府中市生涯学習センター】
 障害の程度や障害者の体の大きさを考慮し、スタッフもできる範囲で協力しています。

●【目黒区民センター体育館】
 障害者1名につき介助者3名まで無料ですが、重度の障害の場合などは、柔軟に対応しています。

●【東久留米市スポーツセンター】
 障害者クラスの場合、見守りの保護者は、水着でなく半袖・短パンといった服装でも良いことにしています。