障害者も健常者同様、競技スポーツや生涯スポーツのクラブを結成し、活動を行っています。その活動場所としては、都内2か所にある障害者専用のスポーツセンターのほか、区市町村立など地域のスポーツ施設や体育館を利用しています。
現状では障害者スポーツ特有の事情により、利用できるところが少なく、継続的な活動が難しい状況です。
多くの施設において、団体登録したり、優先予約における優先度の高い団体としての資格を得るには「何人以上の地区内在住もしくは在勤者、在学者」の要件を満たす必要があります。
しかし、障害者スポーツはそもそも競技人口が少なく、メンバーを集めるのが難しいこともあり、地区内に在住・在勤・在学しているメンバーのみでクラブを構成することは、極めて困難な状況にあります。
上記の例からもわかるように、いずれかの地区で団体登録や優先予約をしたいと思っても、必要な条件を満たすことができない場合が多々あります。
障害者にとってスポーツは、健康の維持や社会参加、競技力向上による自己実現など、大きな役割を持っています。
今後の障害者スポーツのさらなる普及と発展のためにも、都内スポーツ施設において障害者スポーツの実情を理解いただき、障害者スポーツの団体要件について現状に即した柔軟な対応や施設での工夫を、今後の検討課題の一つとしていただけると幸いです。