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アイコン:駐車場駐車場

駐車場には、障害者用の駐車場所を確保している施設がほとんどですが、今後障害者の利用が増えてくると、場所が不足する可能性があります。しかし、一般の駐車スペースでは、車いす使用者が使いにくい場合もあります。

車いすが使いやすい工夫

車いすからの乗り降りに必要な幅は140cm

一般の駐車場の場合、幅は、1台につき250cm程度ですが、車いす使用者が安全に乗り降りするためには、350cm以上の幅が必要となります。また、通路幅として140cm以上を確保してください。

座席を回転してリフトアップできる福祉車両(ハートフルカー)を使用する場合も、幅の広い駐車スペースが必要です。

画像:駐車場

車いすから移乗するときには、ドアを全開にする必要があります。

いつでも使えるように

障害者以外の人が利用しないように、適正利用を促すことは重要です。このため、駐車禁止コーンなどを置いてある場合がありますが、車いす使用者にとっては、一度車から降りコーンを動かすことは、困難な場合があります。駐車場に係員を配置する、連絡先を明記するなどにより、施設側としてすぐにコーンを移動できるような体制を作りましょう。人的対応が難しい場合は、コーンをゼブラゾーンの上に置く、貼り紙で告知するなどの工夫が必要です。

画像:コーンを置く場合

図のようにコーンを置く場合には、係員を配置するか、連絡先を明記して、いつでもコーンを動かせるように工夫してください。

障害者利用を示すマーク

障害者が運転している自動車には、それを示すマークが貼られています。

画像:国際シンボルマーク
障害者のための国際シンボルマーク

障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルマークです。
(公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会)

道路交通法によって定められた標識
画像:身体障害者標識

【身体障害者標識】
肢体不自由であることを理由に免許に条件を付されている方が運転する車に表示するマークで、マークの表示については、努力義務となっています。
(警察庁)

画像:聴覚障害者標識

【聴覚障害者標識】
聴覚障害であることを理由に免許に条件を付されている方が運転する車に表示するマークで、マークの表示については、義務となっています。
(警察庁)


施設での工夫

空きスペースを臨時駐車場として開放

車いす使用者が多い施設の場合、正規の場所以外のスペースを臨時駐車場として開放しているところもあります。

●【葛飾区総合スポーツセンター体育館】
車椅子バスケットボールの活動が盛んなため、車いす使用者が多いときは、エントランス周辺のエリアを臨時駐車スペースとして開放し、利用者の不便を解消しています。

●【鹿児島県障害者自立交流センター】
グラウンドの利用がない場合、臨時駐車場として開放しています。

画像:駐車場

エントランス部分を臨時駐車場に
(葛飾区総合スポーツセンター体育館)

スタッフにSOSコール

障害者用の駐車場が空いていなかったり、雨天のため車から降りられない場合があります。

●【新潟県障害者交流センター】
駐車場に電話番号を掲示し、乗降が困難な利用者からの電話を受けて介助を行っています。

画像:駐車SOSコール