東京アスリート認定選手・インタビュー(55) トライアスロン 中山彩理香選手(町田市・世田谷区)(2020/3/23)

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【プロフィール】
なかやま・さりか  2000年5月11日生まれ 日本大学(スポーツ科学部1年)所属
2017・2018年 ITU世界ジュニアトライアスロン選手権 出場
2019年 第25回日本トライアスロン選手権 5位

スイム(水泳)・バイク(自転車ロードレース)・ラン(長距離走)の3種目を、1人のアスリートが連続して行う「トライアスロン」。今回は、トライアスロンの次世代を担うアスリートとして活躍が期待される、中山彩理香選手にお話しを伺いました。
 1歳から水泳を始めた中山選手は、小学6年生から陸上とアクアスロン(水泳とランニングのみの競技)を始め、中学生に入りバイクを取り入れ、中学2年生でトライアスロン大会に初出場。本格的にトライアスロン競技への取組みを開始したのは高校1年生から。恩師との出会いから一気に頭角を現してきました。

【大会情報】
大会情報はコチラ⇒ 日本トライアスロン連合HP

~競技として真剣に取り組もうと思ったきっかけは何でしたか?~

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(左)平野コーチ (右)中山選手

中学3年生の夏にU15の全国大会に出場し、結果は4位でした。もう少しで3位入賞できたこともあり、「次のU19の区分では絶対にメダルを取りたい」と思うようになりました。そんな思いを抱えながら、高校1年生の夏に東京都のジュニア合宿に参加した時、平野司コーチと出会ったのが、競技を続ける中で一番大きな出会いでした。 合宿後、高校1年生の12月にU23の日本代表合宿に呼んでいただいた際、周りの選手のレベルの高さを目の当たりにして、衝撃を受けました。
 このままじゃダメだ、もっと自分も強くなりたいと思い、自分から平野コーチに連絡をして「指導していただけませんか」とお願いしたのが、本格的に競技に取り組むきっかけでした。平野コーチはトライアスロンの元日本チャンピオンで、選手と同じ目線で指導をしてくださり、とても親しみやすい人柄なので、練習も苦になりません。

~「スイム」「バイク」「ラン」で得意としているのは何ですか?~

自分の持ち味はスイムだと思います。トライアスロンのスイムはオープンウォーターであり海で泳ぐため、競技を始めたばかりの頃は中々対応できませんでした。練習を重ねていくと徐々に海にも対応できるようになり、自然とスイムの順位も上がってきました。
 バイクに関しては、始めたのが遅かったことで、苦手意識もありましたが、最近は脚力もついてきたので、積極的に集団の前に出られるようになってきました。今は3種目ともバランスよく仕上がってきていると思います。
 今後の課題としては、バイクのコーナリングや、Uターンなどのスキル面をもっと伸ばしていきたいです。今はまだ世界に通用するレベルとは言えないため、さらに上を目指して頑張っていきます。

~初めて出場した国際大会はいかがでしたか?~

高校2年生の時に、アジアジュニア選手権に初めて出場しました。目標は16位でしたが、結果は3位に入賞し、メダルを手にすることが出来ました。
 その日はとても暑かったので、多くの選手はランが伸びない中、自分は8位スタートから一気に3位まで順位をあげるほど、ランが好調だったことが勝因だと思っています。その後、世界ジュニア選手権に出場しましたが、結果は70人中の38位。アジアでは結果が残せても、世界の壁は高いと実感しました。

~世界を経験して、改めて感じたことはありますか?~

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スイムに自信を持っていましたが、スイムのバトルが激しくて、思うように泳げませんでした。日本人は海外の選手とは体格差もあり、パワーでは負けてしまいます。日本だと混戦になる前に集団から抜け出せるのですが、世界ジュニア選手権では前に出られませんでした。
 初めて国際大会を経験して感じたことは、最初のスタートダッシュが重要だということです。混戦になる前に抜け出すスピードが大事だと改めて感じました。翌年(2018年)の高校3年生では、アジア選手権で3位入賞することはできましたが、大学入試を控えていたこともあり、競技に専念することができず、世界ジュニア選手権は40位という厳しい結果を突きつけられ、とても苦しんだ年でした。

~受験を終え、日本大学に進んだ2019年はどんな年でしたか?~

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シーズン前半はスポーツ貧血になってしまい、レースに出ても結果が出ませんでした。その後、体調面も改善し、夏にしっかりと練習を積むことができたので、9月の全日本学生選手権で優勝することができました。さらにアジアカップでは準優勝、日本選手権では5位に入ることができ、ワールドカップにも出場することができました。
 大会で結果を出せたのは、ランを強化する事ができたからだと思います。ラン単体での走力が向上したこと、また、バイク後のランでもペースを落とさずに走れるようになったことが結果につながりました。2019年の 前半は体調面含めて苦しみましたが、後半は一気に伸びて結果が出るようになり、良い形で2020年を迎えられたと思います。

~東京2020大会を迎えるにあたって、選手として思うことはありますか?~

『オリンピックには魔物がいる』という言葉があるように、オリンピックはどんな選手にとっても特別な舞台です。自分は2024年のパリオリンピックを見据えて、その前に東京2020大会でオリンピックの雰囲気をしっかりと感じたいと思います。日本はまだ世界で安定して勝てるレベルではないと思います。4年後には世界のレベルはさらに上がっているだろうし、勝ちパターンも変わっていると思います。現時点での世界レベルを追いかけるのではなく、さらにその上を想定して、自分のレベルを上げていきたいと思います。

~2020年以降について、どんな目標を抱いていますか?~

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2024年のパリオリンピックに出場して、2028年のロサンゼルスオリンピックでメダルを獲りたいです。トライアスロンがもっと有名になるためには、自分がオリンピックでメダル取る事が必要だと思います。そのためにもまずは2020年から日本ランキングをあげていきたいです。現在大学ではスポーツ科学部に所属していて、競技スポーツ学を専攻しています。勉強していることが、そのまま自分の競技に結びついているので、授業はとても楽しいです。出席もしっかりしていて単位もばっちりです(笑)。
 今はアスリートとしてオリンピックでメダルを取ることが一番の目標ですが、将来的には、アスリートの育成にも関わっていきたいと思います。

~トライアスロンの観戦はどんなところに注目したらいいでしょうか?~

自分が応援する選手を見つけて、その選手のレース展開を追いかけながら観戦すると面白いと思います。東京2020大会では、日本人選手がスイムの時点でどのレベルの集団に位置しているのかに注目してください。第1集団で上がってきた場合、その集団についていけるかどうか、さらにその後はどこで順位をあげていくか、選手と共に戦っている気持ちで応援してほしいです。

~東京都の認定アスリートになったことで、何か変化はありましたか?~

競技者として、しっかり結果を残していかなくてはいけないという責任を感じるようになりました。そのための努力を怠らずやるようになりました。

~東京のおすすめスポットはありますか?~

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八丁堀にアスリートフードのレストランがあり、そこでは食事面のサポートをしていただいています。練習後はもちろん、レース前にもしっかりと栄養を考えて食事を出していただき、さらにとても美味しいので、自分の力の源といえる場所です。

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