自己ベストとメダル獲得。常に大きな目標に向かって

パラ水泳で頭角を現わす野村洋介選手。スピード感あふれるレース展開で、常に自己ベスト更新を狙いながら泳ぎ切る姿が印象的。第24回全国障害者スポーツ大会(わたSHIGA輝く障スポ)出場への思いや、今後の目標について伺った。

のむら・ようすけ 2000年生まれ。東京都調布市出身。アクラブ調布所属。小学生で水泳を始め、中学から本格的に競技としてパラ水泳に取り組む。第8回日本知的障害者新春水泳競技大会50m自由形、100m自由形優勝、第28回日本知的障害者選手権水泳競技大会100m自由形優勝 、2025ジャパンパラ水泳競技大会100m自由形3位。令和4年度 東京ゆかりパラアスリート、令和6年度 東京都パラスポーツ次世代選手発掘プログラム参加、2025年度日本知的障害者水泳連盟強化指定選手

速く泳げることが、とても楽しかった

パラ水泳を始めたきっかけを教えてください。

小さい頃からスポーツが大好きで、水泳以外にトランポリンやテニスもしていました。バッティングセンターに行ったり、スポーツを観ることも好きです。
中学校に上がるときに、調布市に引っ越してきて、母が水泳のサークルに連れていってくれました。最初はあまり泳げなかったけれど、慣れてくると速く泳げるようになりました。「練習を頑張れば自分はもっと速く泳げるかもしれない」と思うようになってから、ますます楽しくなりました。

パラ水泳をしていて、良かったことはありますか。

自己ベストを更新したときや、メダルを取れたときは嬉しくて、やってきてよかったと思います。いろいろな人と知り合えたり、大会でいろいろな場所に行けるのも楽しいです。
特に記憶に残っているのは、憧れのオリンピックメダリスト選手と会えたことです。パラスイマーを応援するというテレビ番組があり、その選手が僕の練習中にドッキリで来てくれました。一緒に泳いだり、指導をしてもらえて、とても嬉しかったです。

普段はどんな練習をしていますか。

練習は週4日プールで泳いで、その他の日はジムに通って筋力トレーニングをしています。スピードを上げるための練習や、持久力をつける練習、きれいなフォームで泳ぐ練習などを集中して行っています。練習は大変ですが、それでもうまく泳げたときは嬉しいです。反対に思うように泳げなかったときでも、「この悔しい気持ちを次につなげるぞ」と前向きな気持ちになります。

仲間と一緒に参加できる大好きな大会

第24回全国障害者スポーツ大会(わたSHIGA輝く障スポ)に出場されますね。

全国障害者スポーツ大会は、2016年の岩手大会、2018年の福井大会、2023年の鹿児島大会に続いて4回目の出場です。25mの自由形と50m自由形、4×50mフリーリレーに出場します。全国障害者スポーツ大会は大好きな大会です。水泳の大会は個人で出場していますが、全国障害者スポーツ大会は都道府県対抗なので、同じ東京都のメンバーという仲間がいます。応援も盛り上がるし、とても楽しみです。

大会出場に向けて、どのような練習を重ねてきましたか。

キック力の強化と、美しいフォームを維持できるように注意しています。これは特別な場面だけでなく、普段の練習でも注意していることです。「大会前だから」とがんばりすぎるのではなく、同じ練習をして、体調を崩さないよう気をつけています。10月11日に開かれた東京都シニア秋季記録会では、200m自由形で1分58秒7という自己ベストを出せたので、ガッツポーズが出ました。全国障害者スポーツ大会に向けて準備万端です。

今大会の目標は何ですか。

自分のベストタイムの更新と、3種目で金メダルを獲得することです。

皆さんの応援がとてもパワーになります

周囲の方々の応援が力になることはありますか。

試合会場に入場するときに、皆さんが客席から応援してくれているのが見えます。応援してもらえると、すごくパワーが出ますね。
2023年4月に地元の調布市応援アスリートにも選ばれましたが、調布市の皆さんにも応援してもらえていると思うと、もっとがんばろうと思えます。

ゆかりの地は調布市ですね。

はい。住んでいる所、仕事、スイミングの全てが調布市です。調布市は街のあちこちに有名なアニメのキャラクターがいて楽しい街です。深大寺という大きなお寺があって、そこはお蕎麦が有名なので、お参りに行ったり、お蕎麦を食べに行ったりしています。好きな場所の一つです。

応援してくださる方々にメッセージをお願いします。

全国障害者スポーツ大会では、個人種目とリレーで金メダルを取れるようにがんばります。そしてこれから日本代表になって、世界大会にも出場できるようにがんばるので、応援よろしくお願いします。